1年前の手紙
チャットモンチー3人体制最後のツアーとなった「YOU MORE前線」ツアーのドキュメンタリーが壮絶におもしろかった。過去最長となったツアーを時系列的に追いながら3人のインタビューを織り交ぜてくる。必然的に今までの3人の足どり、辿り着いた場所への想いを振り返る内容になる。

誰もチャットモンチーの事を知らない場所へ出ていっていた頃から客も自分たちのことを理解し期待する関係の中でのライブとは、「シャングリラ」という楽曲への悩みについて等、淡々とツアー道中を追いながら語られる今のチャットモンチーに対する3人の想い。明るいオフショットとは対照的な言葉たち。

ツアー中盤ZeppOsakaでの2DAYSの1日目の公演が終わり2日目のライブ迄のどこかの時間でくみこんの脱退は告げられた。チャットモンチーの状況に対して「もう一度花火を上げよう」と決意を新たにしたえっちゃんに対して、くみこんは「もう嘘はつけない」と脱退する旨を告白した。

ライブ前のリハーサルでステージに泣き崩れるあっこ、涙目のえっちゃんの姿は強烈な画である。僕はZeppOsaka1日目に参戦したものの、一体2日目も行っていたら何を観ていたのか…想像が付かない。ツアーは続いていき、このツアーを通じて「プロフェッショナルになった」と振り返る場面が続く。

えっちゃん「今なら、もう一度花火を打ち上げたいという思いは一緒なんやけどベクトルが違ったんやと思える。チャットモンチーに対する思いは、方向は違うけど一緒なんやって。」ツアー最終日、山形市民会館での本編ラスト「余韻」えっちゃんは最後涙が止まらず歌えなくなってしまう。

えっちゃんが最後に歌えなくなった流れ『私が出した音 あなたが出した音 それが良かった それでいいでしょう 私がとったリズム あなたがとったリズム それがわかった それでわかったでしょう 私が言ったこと あなたが言ったこと それが全部だった それで全部でしょう 他に何を望む…

えっちゃんが歌えなくなってしまった歌詞はそのままくみこんともう一緒にチャットモンチーとして演奏できなくなる事実に重なりすぎて僕も映像を観ながら涙を抑えれない。会場の人たちにはただツアーラストで感極まっているように見えたかもしれない。その意味を10日後に僕らは知ることになる。

YOU MORE前線ツアーラスト、7月19日山形市民会館から10日後の7月29日、チャットモンチー公式HPにてくみこんの2ヶ月後の脱退が3人のコメントと共に発表された。ツアーを体験した誰もがツアーのど真ん中でそれが決まり最後の涙にもただならぬ意味があったことを知らなかった。

くみこん脱退が発表されてからの数々のインタビューで僕らは新たに様々な事実を知ることになる。くみこんのモチベーションの低下に2人は気付いてた。チャットモンチーが落ち着き始めていたこと、新たな目標が見えない中、とにかく自分たちが楽しんでセルフプロデュースでアルバムを作るに至った事等。

「ツアーをやればまたおもしろいと想ってくれるんじゃないか」記憶が定かじゃないかどこかのインタビューでえっちゃんはYOU MOREツアーを始めた思いを語っていた。MC中は何度も「今まで苦しんで制作してきたけど、こんなにも心から楽しんで作れたアルバムは初めて」と盛んに強調していた。

3人体制最後のチャットモンチーのツアーを収めたドキュメンタリーは余すところなく、最後へ向かう3人の姿をさらけ出してくれる。悩みながら泣きながら苦しみながら後ろを向きながら前を向こうと踏ん張りながら…ただのツアーの追跡じゃない。3人時代の総括と、未来への足がかりを示す作品。


チャットモンチーのドキュメンタリーはそれ単体で素晴らしいと思うが、昨夜とにかく自分の胸を打ったのは藁にもすがる想いで未視聴のDVDの束から掴んだ1枚が、観れば観るほどひめキュンと重なるように思えたからに他ならない…わからない事が多すぎる悩みを、もしかしたら同じなのかもと思わせてくれた。

アーティストとアイドル、当然事情は異なる。ただ、グループが区切りを迎えてる予感、ツアー最中に知らないことろで決まっていた脱退…そしてえっちゃんが語る「私ももう一度花火を上げようと思うにもの凄いエネルギーが必要で、くみも一緒やったと思う。同じチャットモンチーの事を考えるエネルギー」


きっと同じじゃない。当然、ぜんぜん違うと思う。でも、チャットモンチーの映像を観ていてきっとひめキュンも同じだったんだろうなと思った。そう思いたかった。

考えても仕方がないとわかっていても考えてしまう。あーちゃんが脱退の理由と語る「学校卒業を期に考え直す」の真意は何なのか。2人の脱退が決定的になってからのひめキュンの内情はどうだったのか。他の5人は、伊賀社長、酒井さん、卓也さんがふとあの時見せた寂しそうな顔はなんだったのか。

チャットモンチーと違い、ひめキュンのこの時期のドキュメンタリーが観られる日はまず来ない。アイドルである以上出して欲しくないとも思う。でも知りたい、その欲求を少しでも紛らわしてくれた。紛らわすだけじゃなくその先に希望を感じることが出来た。少しだけ心が軽くなる。


チャットモンチーの昨年のこのドキュメンタリーの後の未来を僕らは知っている。えっちゃん&あっこは新生チャットモンチーとしてエネルギッシュに再び走り始めてる、迷いはもう無い。くみこんは今や詩人として画家等と共作で個展を開いて精力的に活動してる。ひめキュンをこの未来に重ねる事が出来る。

チャットモンチーもひめキュンも大好きだから勝手に重ねる。YOU MORE前線ツアーは神戸国際・三重文化会館・徳島市文化会館・ZeppOsakaの4回参戦だった。アイドル以外のツアーで4回観るのも初めてで、とても新鮮で楽しかった。息巻いていた長いツアーだったので気付けばという感じ。


松山へ行くのだって、めちゃくちゃに意気込んで行くというよりもいつの間にかただ好きで行くのが自然になってた。また松山か、と言われてもそんな気まったくしなかった。せいぜい1ヶ月に1回くらいだけど周りにそういう人が少ないからか、なんとなくよく行ってるみたいに見えたのかもしれない。

チャットモンチーのドキュメンタリー中盤、バスガイドに扮したえっちゃんが小さい頃作曲賞を受賞し曲を披露したゆかりの場所として案内したのがツアー凱旋会場の徳島市文化会館。ここが、自分が初めてひめキュンを観たきっかけ。この時のチャットモンチー観るついでに松山に寄ったのが始まりだった。

気持ち悪いくらいに夜中3時にすべてが繋がっていく…好きなものを観るために新たな好きなもの見つけ、好きなものが悲しみに打ちひしがれた先に希望を見つけた道しるべが、また別の好きなの悲しみを照らす…妄想と陶酔の元にすべてが繋がっていく。

チャットモンチーYOU MORE前線ツアードキュメンタリー、ファイナルの山形市民会館が終わり帰路につくえっちゃん、そして始まるエンドロール。画面が暗くなり映し出されるのはスタジオでドラムを練習してるあっことギターを弾くえっちゃん。笑顔の2人を最後映し出す。思わず笑ってしまった。

物語は続く

阿部愛友実・渡部恵美奈の脱退まであと1日。

(2012年3月9日 00:00:16)

by gulliverdj | 2013-03-08 20:43 | 独り言
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